【不定期更新】使っているアプリケーションについて(iOS/Mac/Win)

はてなブログ上のiTunes系紹介機能が充実し始めていたので、まとめました。

iOS

Moca*1

月特化カレンダー Moca

月特化カレンダー Moca

  • aill, k.k. (JP)
  • 仕事効率化
  • 無料

ポメラQRコードリーダー *2

ポメラQRコードリーダー

ポメラQRコードリーダー

  • KING JIM CO.,LTD.
  • ユーティリティ
  • 無料

Habitica *5

Habitica: Gamified Taskmanager

Habitica: Gamified Taskmanager

  • HabitRPG, Inc
  • 仕事効率化
  • 無料

RunKeeper *6

Runkeeper- GPS ランニングトラッカー

Runkeeper- GPS ランニングトラッカー

  • FitnessKeeper, Inc.
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

Go!雨探知機 *7

https://itunes.apple.com/jp/app/go%E9%9B%A8-%E6%8E%A2%E7%9F%A5%E6%A9%9F-x%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89mp%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80/id655469995?mt=8&uo=4&at=1001l3ju

頭痛〜る *8

頭痛ーる

頭痛ーる

  • POCKE,INC.
  • 天気
  • 無料

Kindle for iPhone *10

Kindle

Kindle

  • AMZN Mobile LLC
  • ブック
  • 無料

Calc *11

Calc

Calc

  • Mike Wesemann
  • ユーティリティ
  • 無料

radiko.jp *12

radiko

radiko

  • radiko Co.,Ltd.
  • エンターテインメント
  • 無料

らじるらじる *13

NHKラジオ らじるらじる ラジオ配信アプリ

NHKラジオ らじるらじる ラジオ配信アプリ

  • NHK (Japan Broadcasting Corporation)
  • ニュース
  • 無料

東京時層地図 *14

東京時層地図

東京時層地図

  • Japan Map Center, Inc.
  • ナビゲーション
  • ¥1,960

スーパー地形 *15

スーパー地形

スーパー地形

  • Tomohiko Sugimoto
  • ナビゲーション
  • 無料

MagicPlan *16

magicplan

magicplan

  • Sensopia
  • 仕事効率化
  • 無料

精選版日本国語大事典 *17

精選版 日本国語大辞典

精選版 日本国語大辞典

  • 物書堂
  • 辞書/辞典/その他
  • ¥8,000

Handy英辞郎 *18

Handy英辞郎

Handy英辞郎

  • Hitoshi Hayashi
  • 辞書/辞典/その他
  • 無料

Merriam-Webster Dictionary *19

Merriam-Webster Dictionary

Merriam-Webster Dictionary

  • Merriam-Webster, Inc.
  • 辞書/辞典/その他
  • 無料

コウビルド英英辞典*20

コウビルド英英辞典(第8版)

コウビルド英英辞典(第8版)

  • 物書堂
  • 辞書/辞典/その他
  • ¥2,320

アクセス独和辞典 *21

アクセス独和辞典

アクセス独和辞典

  • 物書堂
  • 辞書/辞典/その他
  • ¥3,800

ベネッセ全訳古語辞典*22

https://itunes.apple.com/jp/app/%E6%97%BA%E6%96%87%E7%A4%BE-%E5%85%A8%E8%A8%B3%E5%8F%A4%E8%AA%9E%E8%BE%9E%E5%85%B8-%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E7%89%88/id881324060?mt=8&uo=4&at=1001l3ju

SimplyRain *23

https://itunes.apple.com/jp/app/simplyrain/id635166382?mt=8&uo=4&at=1001l3ju

FunkBox Drum Machine *24

FunkBox Drum Machine

FunkBox Drum Machine

  • Synthetic Bits, LLC
  • ミュージック
  • ¥610

FL Studio Mobile *25

FL Studio Mobile

FL Studio Mobile

  • Image Line Software
  • ミュージック
  • ¥1,720

サンプラーthe中野くんII *26

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BCthe%E4%B8%AD%E9%87%8E%E3%81%8F%E3%82%93ii/id428869311?mt=8&uo=4&at=1001l3ju

Slay *27

Slay

Slay

  • Sean O'Connor
  • ゲーム
  • ¥610

Mini Metro *28

ミニメトロ

ミニメトロ

  • Dinosaur Polo Club
  • ゲーム
  • ¥490

Plage,Inc. *29

Plague Inc. -伝染病株式会社-

Plague Inc. -伝染病株式会社-

  • Ndemic Creations
  • ゲーム
  • ¥120

STEINS;GATE *30

STEINS;GATE

STEINS;GATE

  • MAGES. Inc.
  • ゲーム
  • ¥2,940

Ingress *33

Ingress Prime

Ingress Prime

新宿ダンジョン *34

新宿ダンジョン

新宿ダンジョン

  • daisuke uehara
  • ゲーム
  • 無料

Mac

CotEditor *35

CotEditor

CotEditor

  • Mineko IMANISHI
  • 仕事効率化
  • 無料

Keynote *37

Keynote

Keynote

  • Apple
  • 仕事効率化
  • 無料

SOED (Shorter Oxford English Dictionary) *40

Shorter Oxford English Dict

Shorter Oxford English Dict

  • Antony Lewis
  • 辞書/辞典/その他
  • ¥4,280

FireAlpaca *41

firealpaca.com

Scrivener *43

https://itunes.apple.com/jp/app/scrivener/id418889511?mt=12&uo=4&at=1001l3ju

Tabletool *45

Evernote *47

Evernote

Evernote

Windows 10

*1:デフォルトのカレンダーが、連日にまたがった予定を綺麗に表示してくれないため、こちらのアプリを常用しています。色分けが綺麗に見えるのでおすすめ。データ構造自体はGoogleカレンダーiCloudのカレンダーと問題なく連携させられます。

*2:Kingjimの傑作機『ポメラ』シリーズのためのQRコード読み取りアプリですが、普通に他の印刷物にあるQRコード読み取りにも使えて、これがQRコードリーダの個人的な決定版になっています。

*3:スマホで撮影した写真に、矢印や図形などを急いで挿入したい時に一番使えたアプリです。

*4:いろいろ試した末、家計簿アプリや簡易データベース作成は、これ1つで済ませています。

*5:最近使っているTODOアプリの中で最も定着したものです。他のTODOアプリと違ったところは、ゲーミフィケーション的な部分…… で は な く 、{習慣,デイリールーチン,一発解決タスク,ごほうび欄}の4つにタスクを区分して、それぞれのリマインドのさせ方に違いを設けているところ。特にデイリールーチンの処理の仕方、フィルタの掛け方が非常に巧みです。アヴァターは日本人の好みにあまり沿っていませんが、動物は選び方次第ではわりと可愛いので、がんばってカスタムしましょう。とはいえ、スマホ版だけで管理するよりは、時々ブラウザ版でテコ入れするのがちょうどよい使い方になります。

*6:心拍ベルトを巻いての有酸素運動でペースを測る際に、併せて使っています。使い始めた当時、機器とのペアリングが最も安定しているのがこれでした。これに関連した記事としては、「持続性の高い『心拍計量ランニング』のすすめ」http://tricken.hatenablog.com/entry/2015/05/01/222551 をご覧ください。

*7:リアルタイムで半径数十キロの降水量情報を把握できます。アメッシュ等ほかの降雨情報アプリとの違いは、AR風に天井に向けてスマホを翳すと、空のどのあたりから強い雨が降っているのかがグリッド状に区切られて可視化される点です。さらに通常の広域データにもすぐ切り替えられるため、その後数時間の外出計画を練るのに最適です。

*8:元々は気圧の急激な低下を察知するために作られているアプリですが、直近数日の天気の変動を総合的に眺めるのにも便利な表を提供してくれているので、天気情報を取得するものとしてよく開きます。ゆるキャラが前よりもりもり動くようになりました。

*9:音質が良い上にフリーハンドで会議に参加できるため、長い会議等がある際に使います。主宰やコメント役として出る時にも使用に耐えます。むしろMacbook Airだといまいち音質が悪かったり、キーボードの打鍵を拾うこともあり、あまりよくありません。

*10:マンガのカラー部分等を読みたい時にたまに開きます。大きい画面で確認する際はMacbook Airで、手許でじっくり読みたい場合はKindle Paperwhiteで、とそれぞれ使い分けています。

*11:デフォルトの電卓アプリより多機能で、よく使っています。特に直前の計算結果を記録して、ちょっとした計算プログラム風に使えるのが、表計算アプリの代替のような役目を果たしてくれてとてもべんり。

*12:不定期にラジオを聴きたくなった時、PCブラウザ版と併用しています。たまにJ-WAVEスガシカオの特番が聴けたりしそうな時は、その月だけ有料会員になって聴取したりもしていました。

*13:NHK系のラジオが聴けるアプリです。特にNHK-FMの音楽系番組を聴く時に便利。

*14:街歩きヲタクシリーズその1。東京・首都圏周辺の古地図・近現代地図を適宜切り替えることができます。首都圏住民で徒歩での街歩きが好きならこれはガチの人文&自然地理ガイドになってくれるでしょう。

*15:街歩きヲタクシリーズその2。日本全国の地図を『カシミール3D』と同様の細やかさで表現・分析することができます。高低差の断面図などもスマホ上で一発演算&表示。坂や谷の名所などでぜひ使ってみてください。

*16:画面の指示に従ってスマホカメラで間取りの測量をすれば、自分の部屋の大まかなレイアウトをCAD風に描画してくれるというアプリです。自分で巻き尺を持って部屋中を歩き回るよりもスピーディに間取りを把握できます。模様替えの計画立案などにどうぞ。

*17:これが物書堂から出たことによって、Ex-wordプロフェッショナルの価値は半減しました。日本語の語源・初出等で何かを調べる際に自宅でだいたい済むようになる利得は、個人的に大変大きいものでした。

*18:英辞郎のアプリ版。iPod touch時代からずっと重宝しています。

*19:無料かつアプリ版の、普通の英英辞典としてはこれが最も手堅いです。普通のでないフルセンテンス型の辞書はコウビルドがありますので、そちらを買いましょう。

*20:フルセンテンス型の英英辞書の定番です。物書堂がセールをしている時に買いましょう。

*21:ドイツ語辞典が持ち歩けない時に重宝しました。

*22:Webで調べ物が追いつかない・例文を引いて理解を補強しないといけない、という時に、何度かDLし直して使うことがありました。

*23:環境音アプリ。雨の音がずっと流れます。

*24:1970sの16ビート音を聴きたくなった時にこれで遊んでます。

*25:DAW系のモバイルアプリとしてはかなり使い勝手がよく、一昔前のドラムマシンみたいな使い方をよくしています。

*26:いわゆるネタ系のアプリですが、意外とリズミカルにサンプラザ中野を喋らせることにハマります。

*27:ずっと遊べる陣取りゲームです。途中からどんどんシビアになっていきます。

*28:タッチ式のUIを活用して、路線延伸をテーマとしたパズルゲームです。人口動態とネットワークの中心性などについて思いを馳せられる楽しさと、おしゃれな抽象化が同時に実現されています。

*29:世界地図に任意の伝染病を落として繁殖させ、人類を滅亡に導くゲームです。地図をモニタしながらSF的な事件が展開していくその距離感がとても優れています。最近かウイルスか、人工的な化学兵器かによってギミックや攻略アプローチに差異が出てくるのも特徴です。

*30:一時期流行したノベルゲームですが、スマホ形式で遊ぶと、元の作品にあったギミックがさらに洗練された形で表現されていて、楽しめます。

*31:元々ニンテンドーDS用に作られたゲームであるため、タッチ形式とよくマッチしたインタフェースになっています。序盤無料。

*32:元々はアナログのカードゲームとしてリリースされた、ひとり用カードゲームのアプリ版です。基本プレイが5回まで無料ですので、その中で勝ちを目指してみてください。はまります。なおストーリーモードでは羊たちがSF的な事件に巻き込まれていきます。

*33:あまりアクティブでなくなってしまいましたが、総合的なかっこよさを観るためだけに今でも起動したくなります。

*34:新宿駅で迷ったことのある人にはプレイしてほしい一作です。

*35:エンコーディングや改行コード指定、正規表現等の処理を含む高機能エディタで、取り回しがしやすいのでこれを必ず使っています。EmEditor Proには劣りますけど……。

*36:軽快に動くMindMap & アウトライナアプリとしては、随分前からこれに絞って使ってます。タブ区切りテキストとしてすぐにプレーンテキストに落とし込んだりエクスポートできるようデータ構造が単純化されているのが大きな利点です。

*37:白めの画面から色々書き起こしています。

*38:比較的単純なプログラム的指示だけで、きれいなベクター描画のグラフ図やネットワーク図をつくることができます。複雑な関係をどうにかビジュアルに落とし込みたいという時によく使っています。

*39:Markdown式の文書を解釈してくれるので、翻訳などによく使っています。ルビを軽量かつかんたんに試せるのが嬉しい。

*40:3000円で買える辞書としては破格の英英辞書です。これより詳しいものはOED2eしかなく、数万円します。日本語圏における精選版日本国語大辞典に相当します。持っておくと、だいたいの英語史的な面倒な調べ物を解決できます。それでも困ったらGOTO OED2!

*41:ペイントアプリとして使ってます。フリーなのに良く動いて便利です。ペンタブと一緒にどうぞ。

*42:或る画像を適当にオンラインで共有したいという時のプロセスを短縮する時に使っています。

*43:一時期はWebClipper的に使っていましたが、最近はごぶさたです。いつかこれを効果的に使えたと言える事例を作りたい所……。

*44:縁あってたまたま触ることになった、GUIありのDB管理アプリです。これ単独でもパワフルですが、Excelファイルやcsvデータなどとの関係性を知った上で使うと、ノートテイキング含めた日々の情報整理にとって非常に有益な知見がえられる様になりました。数万件以上のデータを保管したり、収集し続けたりしなければならない人にとっては、ライセンスを払う意義のあるソフトウェアだと思います。まあMS Accessでも良いといえば良いのですけど。

*45:タブ区切り・コンマ区切りのテキストを開いて眺める際には結構重宝します。ただ保存形式がちょっと不思議な感じなので観る専にとどめ、編集と保存はCotEditorでやってたりします。

*46:Macbook の英字キーボード版を先日入手したのですが、その時に日本語入力モードへの遷移を手助けしてくれるのが「こまんどえいかな」というアプリでした。細かいショートカットキーの調整をしてくれるだけのアプリではあるのですが、非常に有効に機能してくれます。

*47:無料版にとどめていますが、それでも便利。むしろ他のヘヴィユーザの人から受け取る資料をアプリ上で読んだり編集したりするために使ってます。

*48:Win上でテキスト処理をする時は、EmEditorにしています。以前はProfessionalを使っていた気もするのですが、暫くWin自体から遠ざかっているあいだにProのアカウントを紛失してしまいました……。

*49:計量テキスト分析のツールとして使い始めています。積極的にコーディングを仕掛けていく際には若干の癖もありますが、自力ではできない分析を多く試行できます。

*50:Winでしか遊べないSteamゲーがあるので、という消極的な理由で入れています。

*51:自力でどうこうというより、他の仕事人とのやりとりの上でないと共通言語として仕上がらないので、消極的に学んで使っているというところです。それでもWord, Excel の小技を知らないと足元を掬われるので、手を抜かないで学んでいますが……。

村井ニボシ( @niboshi2000 )による『Fate/Grand Order』第一部感想

このTweetsについて

 リアル高校の先輩で、『Fate/stay night』(PC版)*1の頃からのTYPE-MOONファンである村井ニボシさんが先日『Fate/Grand Order』第一部シナリオ本編をクリアしました。それを機に、私からFGOの感想をリクエストし、連投して頂きました。*2
 Tweetsの間に、適宜注釈を(ネタ含め)挟んでいます。本記事はネタバレを積極的に目指したものではありませんが、それでも第一部終盤までのネタバレが若干含まれます。読む際はご注意ください。*3

Fate/Grand Order

Fate/Grand Order

  • Aniplex Inc.
  • ゲーム
  • 無料

*4

*1:PC版は入手困難になっているが、全年齢対象のリメイク版がPS Vitaおよびスマホ版として販売されている。[asin:B00M2OPIWW:detail]

Fate/stay night [Realta Nua]

Fate/stay night [Realta Nua]

  • Notes Co.,Ltd.
  • ゲーム
  • 無料

*2:村井ニボシさんの過去のFate同人活動については、以下のTogetterまとめがイラスト付きで遊んでいて、おすすめです。togetter.com

*3:まとめ主である私のプレイ状況についても、書いておきます。第一部まで走破し、開位を取得しています。ただし2015年の登録直後に一度辞めましたが、Zeroイベントを機に元データを削除し、はじめからやり直しました。

*4:ちなみに2017年初春時点での開発チーム側の観点については、坂上秋成さん取材によるインタビューが参考になります。www.4gamer.net

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和室・文机・骨盤矯正座椅子

関西に転居して3ヶ月が経った。

自分の働きぶりに関しては、まだ堅調とは言い難く、また今後の不安も巨大でありつづけてはいる。それでも演ることは演ろう、演れていないことも少しずつやっていこう、という気持ちで、作業時間を捻出している。

ところで、今回の住居は、和室をえらんだ。

帰郷時を除く前回、前々回は、フローリングの上にベッドを敷く形式であったのだけれど、これが自分の生活様式と、相性がよくなかった。
自分は、平たい床の上でなら、ストレッチを一通りこなす技術をもっている。難しいストレッチについては、ヨガマットを敷く準備さえしている。*1しかし、(たとえすのこ式ベッドを導入したとしても結局、)充分に運動するスペースを確保することはできなかった。

ベッド式は、ホコリとの戦いでもある。狭い部屋から、メンテナンスのためにマットレスを出すのは、一苦労である。喉周りもやられやすく、寝相が悪くなる。部屋のホコリもベッドの周囲に溜まりやすい。ベッド外の居室がひろびろとしてさえあれば、別のスペースの使い方もあるだろう。けれど手狭な独居の部屋にベッドを置くには、埃に対する耐性だけでなく、通気や掃除などに関する前持っての強い見通しがなければならない。部屋の一部でも掃除ができないなら、そのうち、その室内でなんでも済まそうとすることに、差し障りが出て来る。特に、寝ること、食べることについて、不快な要素がどうしても堆積していってしまうのである。部屋の片隅に、ベッドの下の方に、手の届かず目のつかないあちらこちらに。

それで、新しい部屋に引っ越すことを決めた時に(あるいはそうなることを見越して)、徹底しておこなったことがあった。本の自炊(いわゆるPDF化)である。2014年ごろから一度札幌に帰ることを決めた時、その引越しの手前と後とで3000冊弱の書籍すべてを裁断し、ScanSnap iX600*2やS1500*3に食わせていった。総ファイルデータは数えていないが、10GBより小さいということはないはずだ。これらのデータは今後もまだ増え続け、MacbookのSpotlight検索窓から、いつでも取り出せるようになっている。

しかしそれでも本の棚は足りなかった。それで、娯楽関係のものは極僅かにして、実用書だけに絞ってもってきた。これで段ボール3箱ぶんとなった。押し入れの引き戸を外して風通しをよくし、その下部に書棚をつくる。足りないぶんは、剛性の高いヤマトの段ボールの端を固定して、カラーボックス代わりにする。(本当は、こうすると害虫が住み着きやすいという危惧もあるが、急ごしらえでしのぐならば、必ずしも悪くないという判断が、ここに働いている)。
それでも細々とした小物は数多い。そこで、現地近くのダイソーで、積み上げられる小コンテナのようなものを5〜6個買い、分類もそこそこにそれらの中に放り込んだ。それから、型のぴったりあった安ハンガーを軽く30本、規格の揃った洗濯ばさみを20本、いつでも小分けにできるキッチン用プラ袋、掃除にも食器拭きにもメガネ拭きにも使えるマイクロファイバータオルを最低3枚。このあたりで、生活の基礎は組み上がってきた。

ところが、それだけでは、3ヶ月の間、職場以外での知的活動は、さして進まなかった。
原因と言えるものはいろいろあるだろうが、わけても、PCを安定したところに置きながら、同時にメモを量産する場所がなかったのが、微妙な負担になっていた。
しかし、それを普通に求めてしまうと、無骨でやけに縦横大きな机が家に鎮座してしまうことになってしまう。これが実にいやで、ずっと机を買うことをためらっていたのだが、その消極的な決断が、私の生活を少しずつぎこちないものにしていった。

そこでどうしようか、考えていた矢先の昨日、私はリサイクルショップらしき場所の倉庫の手前に、とても良いものを見つけた。いわゆる、「文机」と呼ばれるものである。

最近のデザインでは随分おしゃれなものが出回っているけれども、*4自分がみつけたのはそうした新しいデザインのものではなく、20世紀後半から使われて古ぼけてきたような、しかし元々の木材の品質は質実剛健であるような、そういう文机であった。文机の引き出しの隣には、緑色の養生テープの上にそっけなく「1000円」と、やる気なく書かれていた。養生テープが値札代わりなのだ。

大雨の日にその通りを早足で歩いていたところに、そんな出会があって、次の日さっそく同ショップの業者が届けてくれた。一人でもつとやや重たいが、コメ20kgよりは軽い程度のものだった。身が詰まっているような感触が指のむこうから伝わってくる。布団を敷くスペースと、わずかな電子機器充電ハブ以外なにもない和室の北の側に、この部屋唯一の――いや、新職場からタダで貰ってきた小冷蔵庫もあるにはあるが、とにかく仕事道具として必要であると決めてそのように置いてやろうという決意が込められたものとしては唯一といって差し支えないだろう――木造家具が、置かれた。

北面にしてみた時の自分の脳裏には、ある思い出がよぎっていた。京都では毎年秋に、慈照寺(つまり銀閣寺)のうち、「東求堂」と呼ばれる建築物の内部観覧会を行っており、中を観覧することができる。そこで見せてもらった、書院造のアーキタイプと呼べる場所の作りが、極めてすばらしかったのだ。*5

――なるほど、足利義政は、政治家としてはダメだったが、文具狂としては天才だったのだな。

 自分はそう確信した。北面に面した障子から採光して、東西南どこからの日差しにも強烈に邪魔されることなく、ただ静かに、硯で墨をつくり、筆を執っていた。この寺に関わったのが最後の晩年だとしても、このシンプルな場の定義をみずから考えて作った足利義政という男は、その後600年のデスクワーカーの心をも見抜いている。なぜだかそんな風に思わされるものがあった。もちろん、その後の室町建築人やその他の風流人がまず心動かされたに違いないが、その中にはいくばくかの文具狂もいただろうし、その文具狂は打ち震えたに違いない、この私のように。

彼のした通り、北面に机を置く。かれは窓と机を一体化させたが、自分はカーテンという文化があるので、壁とくっつけあうわけにはいかなかった。また、義政は隣に花瓶や珍品を設置する台なども設けていたようだが、それは自分には暫く縁のないものと諦めた。

最後に、坐り方。ノートパソコン(Macbook)を置いて開くぶんには、特に支障はない。やや肘が高くなるくらいかと思うが、胡座を買いて下に抱えるように書くようなスタイルよりはよほど疲れがでにくく、首も傷まない。しかし、ここにさらに骨盤矯正用の座椅子を放り込む。

スタイルバタフライ*6は、昨今いくつかのメーカーで流行っている、腰痛背部痛サポーターである。普通は、通常の椅子にさらに敷く特殊な座布団のようなものとして使う。普通の座布団との違いは、尻にフィットするところ以外の、背中側に位置するところにやや反った造形が付け加えられていることで、この反りが、座った人間の骨盤を別のところに導くようになっている。これを使ってから、背中を丸めて息を浅くしたまま眼をこわばらせる、というような貧しい姿勢に落ち込んでいくことがだいぶ少なくなった。(いちど矯正で疲れた背中をある程度ほぐすのに、余計なコストは掛かるが、それも少しずつ減ってきている。)ただし、立派すぎてもいけない。高すぎる同シリーズは、背中の面まで親切に覆いすぎてしまい、本来の腰周りの汎用性を失ってしまいがちだ。また、背幅がひとそれぞれであるということについて、それほど注意深く設計したと思われない作例がいくつも見受けられる。*7 結局、「腰だけ」にこだわったエントリーモデルの方が、作業用座椅子としては、良い点だけをサッと提供してくれるように感じらる。

畳の部屋にて、文机を北面させ、座ったままで骨盤矯正しながら、PC仕事や書物をする。引越し後になんとなくぼうっと考えていた機能が、リサイクルショップでのふとした出会いで、急に形を持ち、実現した。

買って改めてきづいた、文机のよいことのひとつに、「置いた後も仕切壁のような存在感をつくることがない」ということがある。たとえばこの文机は、やや低めな場所にあるこの部屋の窓枠よりも低いところにテーブルの表面がある。つまり、机の高さで窓の一部が隠れるということがないのである。

文机のもうひとつの美点は、「かがまなくても取れる程度のもの」を、狙って文机に置くことで、大半のことが非常に心穏やかに進んでいくということである。今まで小物は、冷蔵庫の上にツールボックス風に敷き詰めるか、中央の押し入れにコンテナ式に積み上げるか、必要に応じて床に直接置くことしかしていなかった。しかし、これがそれぞれ面倒ごとにつながりかねない習慣でもあった。コンテナ群の中で探しものが行方不明になってしまったり、取り出すのに大きくしゃがまなければまらなかった。和室の中に何もなさすぎても、ストレージを司るところでのものの出し入れはそこまで合理的にはならないものなのだろう。

しかし、文机なら、ようすがだいぶ異なってくる。まず、ちょっと屈むか屈まないかくらいの高さで、手に机の上のものが届く。そして掴める。上から見下ろすこともできる。なんだったら少し腰をかがめるだけで、メモに書き足しておくこともできる。そうして、机自体はそこまで拘束力がないから、すぐ立ってくるりと向きを変え、メモを持って何か別のことをしにいくこともできる。畳の上だから、足の重心移動も滑らかにゆく。

そのわずかな、たった30cm程度の高さが、負担の軽重を左右するとは、実際にそうしてみるまではおもいもしなかった。見た目は、ただ無骨に長い木の文机である。これに骨盤矯正椅子を重ねて、適切なそこそこの和室で展開すれば、それはもう、文具オタの義政をルーツとするところの、書院造アプローチである。机の上に置いてあるのが硯や巻物か、PCやJetstreamであるかは、その圧倒的な坐業の思想のまえには大した差異とならない。

文机と正対した時、両手を真横に広げてもみよう。指先がどこかに当たらないほど余裕のあるスペースとなっていれば、それがよい配置だ。たまに背中が疲れて腕を振り回したくなった時に、そもそも周囲に気を使って身体を縮こまらせていたのでは、疲れは何倍にも増える。腕を引いても伸ばしても、横にブラブラと遊ばせても、どこにも引っかからない程度の自由な作業スペースは、配置次第でわりあいあっけなく構築仕切ることができる。腕を振り、腕を伸ばし、腰を伸ばし、首を回し、少し仙骨を立てる。そして、この坐り方で暫く前に向かえそうか、身体の感触を確かめる。ここまで演ってみた頃には、あなたにとっての本当の文机の配置というものが、決まっていることだろう。

落ち着いて作業を始めるために、松榮堂のお香なんかを焚き染めてみてもいいかもしれない。*8 ただし、火事には気をつけて、皿も専用の、それこそ硯みたいな受け皿が安全でよいかもしれない。

追記:冷気対策について

 この記事を書いた直後の2017年01月中旬に、居住地近くを大寒波が襲った。床下からの冷気に鼻先まで凍りつき、布団から這い上がることも難しいほどだった。
 畳の上の断熱をうまく工夫できればよかったのだが、貸家である都合上、そこまでの大改造をするわけにもいかなかった。思案して、4000円弱ほどの、拡げて1畳弱ほどで間に合う電気マットを買った。*9断熱ではなく、一次加熱で済まそう、ということである。
 胡座をかいて、畳に付く両足の甲が、電気マットの上に来るようにする。ある程度以上部屋が温まっていれば、長く居座れる状況が出来た。尻の断熱と、足元の断熱ができれば、とりあえずは無理なくいられる。これにひざ掛けを加え、厚着すれば、問題はなくなった。

*1:[asin:B01MQHJHLF:detail]

*2:[asin:B00T2B5L52:detail]

*3:[asin:B001QXCZ12:detail]

*4:[asin:B003VIW13C:detail]

*5:写真はこちら。http://www.shikoku-np.co.jp/national/culture_entertainment/print.aspx?id=20080312000405

*6:[asin:B00ZWKTF2C:detail]

*7:個人の意見です。が、主張としては強く書いています

*8:[asin:B0035V4OOE:detail]

*9:[asin:B016JTMX3C:detail] これは類似品で、実際の品番はM840R 寸法は80cm×40cmである。この寸法なら、文机の下に収まる。